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精油を安全に使うための注意事項まとめ

アロマテラピーを楽しむためには、その主役となる精油を安全に、そして丁寧に使用する必要があります。この記事では、アロマテラピーで精油を活用するための注意事項や取り扱い方法などの重要なポイントを解説しています。精油の飲用や原液の直接塗布はしない、さらには火気との距離を保つことなど、基本的な注意事項について詳しくお伝えします。

また、妊産婦や疾患を抱えた方、高齢者、子ども、ペットなど、特に配慮が必要な方々についても触れています。これにより、自分や周囲の人々を守りながら、アロマテラピーを安心して楽しむための知識を得られます。

さらに、精油の正しい保管方法や、注意すべき精油に関する情報もカバーしており、取り扱う上での安心感を高めます。この記事を通じて、精油をより安全に使用し、アロマテラピーを楽しむためのヒントが得られることでしょう。

 

精油ビンから一滴

 

精油を安全に使用するための心得

 

植物から抽出された、天然の有機化合物である精油を使用するには、いくつか気をつけなければならないことがあります。より安全にアロマテラピーを楽しむために、取り扱い方法など、基本的なルールを学びましょう。

 

飲用しない

 

精油は、日本では医薬品や食品ではなく「雑品」扱いが一般的です。飲用することは絶対に避けるべきです。精油の中には刺激が強い成分も含まれるので、飲用は大変危険です。たとえ希釈した(薄めた)ものでも、飲用、他の食品と一緒に摂ること、うがいに使うことはおすすめできません。

*誤って飲んでしまった、口の中に残っている場合は、大量の水で口をすすいでください。

*飲み込んでしまった場合は無理に吐かせずに、すぐに医療機関を受診してください。その際、誤飲した精油ビンを持参しましょう。

 

原液を皮膚につけない

 

精油は植物の香り成分を高濃度に含有しています。原液のままでは刺激が強いため、必ず希釈(薄める)して使用します。

*原液が皮膚についてしまった場合は、すぐに清潔な大量の流水で洗い流してください。

*皮膚に赤みや発疹などの異常が現れたら、医療機関を受診しましょう。

 

目に入れない

 

目は皮膚よりもデリケートな部位なので、精油がついた手で目をこすったり、精油を目に入れたりすることがないよう、注意しましょう。

*精油が目に入った場合は、すぐに大量の水で洗い流します。決して目をこすらず、速やかに医療機関を受診しましょう。

 

火気に注意する

 

精油は引火する可能性があるため、キッチンなど火気を扱う場所での使用には注意が必要です。精油を用いて手作り化粧品などを作製する場合も同じです。

 

子どもやペットの手の届かない場所に置く

 

精油は、大人にとっても慎重に扱うべきものですが、体の小さい子どもやペットにとってはさらなるリスクがあります。誤って口に入れてしまったり、触れてしまった際の影響は大きく、場合によっては重篤な症状を引き起こす可能性があります。そのため、精油は必ず子どもやペットの手の届かない場所に保管し、使用中も目を離さないことが大切です。また、精油を使用する際には大人がしっかりと管理し、誤った使用を避けるよう努めましょう。

以上の心得を参考にしながら、アロマテラピーを安全に楽しむことができるよう、しっかりと注意を払って使用することが大切です。安全で笑顔溢れる香りのある生活を送りましょう。

 

注意すべき対象者

 

体調が悪い時にはにおいが気になるなど、香りの受け取り方は健康状態や体質、感受性などによって人それぞれです。アロマテラピーを安心して楽しむためにも、不快感や異変を感じた場合は、精油の使用を中止しましょう。それでは、注意が必要な対象者について詳しく見ていきましょう。

 

妊産婦の方

 

一般的なアロマテラピーを利用して、妊産婦の方に大きな事故が起きた例は今まで報告されていません。しかし、妊産婦の方は体調の変化が大きく、身体も敏感になります。芳香浴法(精油を拡散して香りを楽しむ方法)以外で楽しむ場合は、体調に十分注意しましょう。特にアロマトリートメントを受ける際は、医師や経験豊富な専門家に相談しましょう。

 

病気・アレルギーのある方

 

医師の診察を受け、薬を処方されていたり、治療をしている場合は、必ずその医療機関に相談してから精油を使用しましょう。植物油などの基材(精油を希釈する際に使用する材料)のアレルギーにも注意してください。

 

高齢者や既往歴のある方

 

どんな使用法で楽しむ場合も、まずは基準の半分以下の量の精油で試し、様子を見ながら使用しましょう。

 

子ども・ペット

 

子どもは大人に比べて体も小さく、抵抗力も弱い存在です。3歳未満の幼児に対しては、芳香浴以外は行わないようにしましょう。3歳以上の子どもでも大人との体格の違いも考えて、精油の量は大人の10分の1程度から始め、多くても2分の1程度にします。

また動物は、人間とは体の構造が違います。ペットには安易に使用しないようにしましょう。

 

皮膚の弱い方

 

皮膚が敏感な方やアトピー性皮膚炎などの症状を持っている方が、手作りのトリートメントオイル、ボディスプレー、スキンローションなどを使用する場合は、事前にパッチテストをおすすめします。皮膚の弱い方、初めてアロマテラピーを利用する方は、精油の希釈濃度にも注意しましょう。

【パッチテストの方法】

前腕部の内側に希釈した精油を塗布し、24~48時間放置。皮膚に炎症やかゆみが起きないか確認します。異常がみられたら、大量の水で洗い流し、使用を中止してください。

 

以上のように、精油を使用する際は、これらの対象者に特別な配慮をもって、安全に楽しむことが重要です。常に自身や周りの方の体調や状況を考慮し、無理のない使用を心がけましょう。

 

精油の保管方法と注意が必要な精油

 

精油はその香りや作用から多くの人に愛用されていますが、正しい保管方法を理解し、注意が必要な精油について知ることはとても重要です。ここでは、精油の保管に関する基本的な事項や、特に注意すべき精油の性質について詳しく解説していきます。

 

精油の保管について

 

精油は保存料などが入っていない天然の素材です。そのため原料植物から抽出し、製造される過程から成分の変化が始まっています。特に、空気に触れることによる酸化、紫外線、温度、湿度に注意して保管しましょう。

〇保管容器…遮光性のガラス容器が最適です。フタをしっかり閉めて、ビンは横にせず、立てて保管します。

〇保管場所…直射日光の当たらない冷暗所に保管します。エアコンの温風の当たる場所は避け、夏は湿気にも注意します。

〇精油の保存期間…開封後、1年以内が目安とされています。特に柑橘系の精油は、他と比べて成分変化が起きやすいといわれています。使用時は必ず香りを確かめましょう。

 

精油の性質に関する注意事項

 

私たちに有益な作用をたくさんもたらしてくれる精油ですが、中には使い方に気をつけるべき種類があります。特に、皮膚に使う場合は、体調や皮膚の状態への配慮も必要です。十分な知識をもって扱うようにしましょう。

 

【紫外線に気をつけたい精油】☞グレープフルーツ・ベルガモット・レモン

精油の成分の一部には日光などの紫外線に反応することにより、皮膚に炎症や色素沈着を起こす可能性のあるものがあります。この反応を「光毒性」といい、これらの成分を含む精油を皮膚に使用する場合は注意が必要です。おうちの中で過ごす日や、就寝前などに使用することをおすすめします。

近年では、光毒性をもつ可能性のある成分を取り除いた精油も販売されています。その成分の代表としてベルガプテンがありますが、これを除去した精油はベルガプテンフリー、または、ベルガプテンは化学的にフロクマリン類に属することからフロクマリンフリー(FCF)とラベルに記載されています。

 

【皮膚刺激に気をつけたい精油】☞イランイラン・ジャスミン・ティートリー・ブラックペッパー・ペパーミント・ユーカリ・メリッサ

皮膚刺激とは、皮膚表面から精油成分が浸透した時点で、皮膚組織や末梢血管を直接刺激し、炎症、紅斑、かゆみなどの反応を起こすことをいいます。皮膚にこのようなトラブルが生じた場合は、すぐに使用を中止してください。

 

これらのポイントをしっかりと理解し、正しい保管方法を実践することで、精油をより長く楽しむことができるでしょう。精油は自然の恵みですが、扱い方を間違えると大きな違いが生じてしまうので、注意が必要です。アロマテラピーを安全に楽しむために、これらの基礎知識を身につけておきましょう。

この記事を書いた人

やまだ かおり

神奈川県湘南・大磯で、nico_tto~かおりの教室~をしております。暮らしを彩るアロマグッズの販売やワークショップ等も随時開催。曲の世界観を香りにしたearphone・aroma(イヤホンアロマ)を世に広めるべく奮闘中♪
【保有資格】AEAJアロマテラピーインストラクター・アロマハンドセラピスト、@aromaアロマ空間デザイナー

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