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精油の性質と選び方の基礎知識~精油を正しく使うために~

精油は私たちの心と身体に多くの恩恵をもたらす素晴らしいアイテムですが、その特性や選び方について正しく理解することが大切です。このガイドでは、精油の基礎知識としてその性質、選び方、さらには安全性に関する重要なポイントまでを詳しく解説します。まずは、精油の4つの主な性質—芳香性、揮発性、親油性、そして引火性—について学び、それぞれの特徴がどのように香りや使用法に影響を与えるかを知ります。次に、数ある精油の中から、目的に適した精油を選ぶために、実践すべきポイントもご紹介。さらに、「天然だから安全」と思いがちな誤解や注意点も明らかにします。この情報を元に、精油を正しく使いこなすことで、日常生活により豊かさを加えることができるでしょう。精油の魅力に触れながら、あなた自身の選び方を見つけてみませんか。

 

数本の精油ビンとハーブ

 

精油の4つの性質

 

精油は、植物から抽出された濃縮された香り成分であり、香りだけでなく、特有な性質を持っています。以下の4つは、精油を扱う上でまず頭に入れておきたい基本的な性質です。ぜひ覚えておきましょう。

 

芳香性~香りがある~

 

香りを放つ性質を芳香性といいます。精油の最も特徴的な性質といえるでしょう。精油は様々な芳香性をもつ成分から構成されたものですので、華やかな香り、爽やかな香りなど、植物ごとに独特の香りをもっています。

 

揮発性~香りが広がりやすい~

 

液体である精油は、気体となり広がっていきます。この性質を揮発性といいます。これはつまり、常温でも空気中にすぐに蒸発する性質があるということです。精油は小皿などに垂らしておくだけで少しづつ揮発するため、使用後は速やかに精油ビンのフタを閉めましょう。

 

親油性と脂溶性~油に溶けやすく、水に溶けにくい~

 

精油は油に溶けやすく、水に溶けにくい性質があります。水よりも軽い精油は、水やお湯に垂らすと、その表面上で薄い膜のように広がっていきますが、植物油などには良く溶けます。

そのため、アロマスプレーなど水分の多いものを作る場合は、精油を無水エタノールなどに溶かしてから、水と馴染ませるようにするのがポイントです。

 

引火性~火が燃え移りやすい~

 

揮発した物質(気体となった精油)が空気と混ざり合い、他からの火や熱が移って燃え出す性質のことを引火性といいます。手作り化粧品などの作製でコンロを使用する際などは、火のそばで精油を扱わないように注意しましょう。火気の近くで保存をすることも避けましょう。

 

精油の選び方

 

様々な植物を原料とする精油は、その香りや作用もそれぞれ異なります。最近は、店頭だけでなくネットショップなどでも手軽に購入できますが、種類が豊富にある中で自分に合った精油を選ぶのは意外と難しいものです。まずは実際にいろいろな精油の香りを確かめ、好みの香りを選んでみましょう。

 

アロマテラピーの専門店で購入する

 

初めて精油を購入する時には、アロマテラピーの専門店がおすすめです。実際に香りを確かめながら、お店の人に精油に関する知識や情報を尋ねたり、使用方法などを相談したりできるため、初心者でも安心して精油を購入できます。

なお、アロマテラピーには、100%天然の植物から抽出された「精油(エッセンシャルオイル)」を使用してください。「アロマオイル」などの商品名で販売されている合成香料もありますので、注意が必要です。

 

いろいろな香りを試してみる

 

精油の種類はとても豊富です。香りを嗅いだ時にどんな印象をもつか、いろいろな香りを試して、イメージを広げてみましょう。香りの好き嫌いは人それぞれ異なりますし、良い作用があるからとその香りに固執する必要もありません。ご自身が好きな香り、興味をもった香りからスタートするのがおすすめです。

【香りを嗅ぐ時のポイント】精油ビンのフタを開け、鼻から10㎝ほど離し、目をつぶってゆっくりと香りを感じてみましょう。試すのは1回に3~5種くらいまで。慣れないうちは一度にたくさんの香りを嗅ぐと、嗅覚が疲れてしまいます。

 

精油の香りを嗅いでいる女性

 

心地よい香りを選ぶ

 

アロマテラピーで大切なのは、自分にとって心地よい香りを選ぶこと。その心地よさがリラックスやリフレッシュに繋がります。苦手な香りを無理して使うことはアロマテラピーの本来の目的ではありませんし、かえって逆効果になってしまう場合もあります。

ただし、心地よいと感じる香りは、その時の体調や心の状態、季節、年齢などによっても変化します。

 

遮光ビンに入った精油を選ぶ

 

精油は紫外線や熱、温度によってその成分が変質してしまうために、市販されているものの多くは遮光性のガラス容器に入っています。遮光ビンは通常、茶色または青・緑色のガラスで作られており、光の透過を防いでくれます。また精油が1滴づつ出てくるドロッパー(中栓)付きのものが使いやすく、便利です。一般的にドロッパーから出る精油1滴の量は0.05mlです。

 

ラベルの表示情報を確認する

 

精油を購入する際にはラベルの表示情報をしっかりと確認しましょう。アロマテラピーでは、植物から抽出された天然の精油を使用します。AEAJ(日本アロマ環境協会)では、精油を安全に選んでもらうため、製品情報や使用上の注意を分かりやすく表示する「表示基準」を定め、それを満たしたブランド製品には「AEAJ表示基準適合認定精油」のラベルや説明書には以下のような内容が記載されています。専門店で精油を購入する際の参考にしてください。

 

精油の製品情報

①ブランド名…………………………AEAJ

②品名(精油の名前・通称名)………ラベンダー

③学名…………………………………Lavandula angustifolia

④抽出部分(部位)……………………花と葉

⑤通出方法……………………………水蒸気蒸留法

⑥生産国(地)または原産国(地)………フランス

⑦内容量………………………………5ml

⑧発売元または輸入元………………(株)アロマ商事

世界文化社(発売)公益社団法人日本アロマ環境協会(発行)「アロマテラピー検定公式テキスト」P22.AEAJ表示基準適合認定精油についてより

 

天然であるということ

 

精油は決して危険なものではありませんが、自然から得られるものだから絶対安全という思い込みはNGです。私たちの生活には天然素材や自然由来の製品が多く取り入れられていますが、特に植物由来の精油は必ずしも100%安全というわけではないということを少し掘り下げて解説したいと思います。

 

植物由来だから大丈夫・・・?

植物から抽出される精油は、確かに自然の恵みですが、これが100%安全であるとは限りません。精油には、自然界に存在する植物の状態よりもはるかに凝縮された芳香物質が含まれています。そのため、精油の原液は、香りも刺激もとても強くなります。

また、植物は古来より薬として利用されてきたものもあり

〇八角(スターアニス)の成分は、インフルエンザ治療薬のタミフル

〇トリカブトは、強心剤

〇丁子(クローブ)は、その成分が麻酔薬(中枢神経を麻痺させる)

などとして使用されています。

このように、ある種の植物は、薬と同じく利用に際し適量を超えると私たちの健康に有害な影響を及ぼすこともあるのです。そのようなことも踏まえ、「100%PURE」と謳われているからといって過信せず、正しい知識を持って使用することが重要です。

 

最後に

 

本記事では、精油に関する様々な側面を深掘りしてきました。精油はただの香りではなく、アロマテラピーにおいて生活の質を高めることもできるような貴重なツールです。その魅力と重要性について理解を深めることで、より良い選択ができるようになります。

まず、精油の性質を知ることで、精油を扱う際の注意点や利用方法についての理解を得ることができました。精油の選び方についてのポイントを抑えれば、自分にぴったりの精油を見つけることができ、より有効に活用することができるでしょう。何よりご自身が一番心地よいと感じる香りを選ぶことが重要です!

さらに、天然であることの意味についても考慮しました。植物由来のものは必ずしも100%安全ではないこと、天然であるからこそのリスクを知ることで、適切に対処し、安全に使用することができるようになります。

最後に、精油は心と体に良い影響を与える可能性を秘めていますが、その効果や使用方法についての理解を深めることが重要です。本記事が皆さんの精油に関する知識を深め、日常生活に役立てる力になれれば幸いです。精油を正しく理解し、生活に取り入れることで、より健康的で豊かなライフスタイルを実現してゆきましょう。

この記事を書いた人

やまだ かおり

神奈川県湘南・大磯で、nico_tto~かおりの教室~をしております。暮らしを彩るアロマグッズの販売やワークショップ等も随時開催。曲の世界観を香りにしたearphone・aroma(イヤホンアロマ)を世に広めるべく奮闘中♪
【保有資格】AEAJアロマテラピーインストラクター・アロマハンドセラピスト、@aromaアロマ空間デザイナー

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