精油(エッセンシャルオイル)のこと
アロマテラピーで使用する「精油(エッセンシャルオイル)」とは、植物の花や葉、木部、果皮、樹皮、根、種子などに存在する、凝縮された芳香成分のことです。
例えば、ローズ。その精油を1kg採るためには、3~5トンもの花を必要とします。それはつまり、たった1滴(0.05ml)に50~100個のバラの花が必要という計算になります!
採油のための花摘みは時間との戦い…太陽が昇り開花すると芳香成分がどんどん揮発してしまうため、夜明けとともに、開花直前のものを一つひとつ手摘みしなくてはならないのです。しかも収穫ができるのは年に一回。ローズ精油がとても希少で高価なことも納得できます。
植物はなぜ精油を貯えているのか?
そもそも植物は、何のために体内に精油を生成し貯えているのでしょうか。
動物と違い植物は動くことができません。風に飛ばされ根付いたその場所で一生を過ごすことになるため、様々な外敵や環境の変化などから自ら身を守り、生き抜いていかなくてはなりません。
そのために
〇誘引作用(昆虫や鳥に受粉や種子を遠くに運んでもらうため、良い香りで誘う)
〇忌避作用(害虫や害獣を寄せ付けない)
〇抗菌・真菌作用(有害な菌やカビに侵されるのを防ぐ)
〇抗酸化作用(紫外線で身が錆びる=枯れるのを防ぐ)
など、芳香成分にある様々な作用を巧みに利用しているのです。
植物が作り出す「精油(エッセンシャルオイル)」の有用な働きを、大量の植物原料からほんのわずかしか採れない貴重な恵みを、私たち人間は分け与えてもらっているといえるでしょう。
エッセンシャルオイル≠アロマオイル
このように植物から抽出された天然香料である「精油(エッセンシャルオイル)」と「アロマオイル」は混同されがちではあるのですが、実は全く別のものです。
「アロマオイル」は(フレグランスオイルやポプリオイルなどの名称で販売されていることも)植物の香りに似せて石油系の原料などから人工的に作られた合成香料です。安価に大量生産できるので、芳香剤、消臭剤、柔軟剤、香水、シャンプー、ボディクリームなど香りのする商品に添加されることが多いです。
この両者は、香りの感じ方も大きく違います。
天然香料は、数百種類以上の芳香成分で構成されており、一つひとつの成分量は少ないので、複雑で奥行きのある香りです。それぞれの成分が自然に揮発してゆくのにもそれほど時間を要しません。
それに対し合成香料は、特徴的な芳香成分をいくつか選び人工的に香りを再現するため、一つあたりの成分量が多くなるので、香りを強く感じたり、長い間香りが残りやすいという特徴があります。
おわりに
合成香料も単純に、お気に入りの香りを楽しむという意味では良いのですが、天然香料の植物の芳香成分の効用…気持ちを落ち着ける、リフレッシュする、集中力を高める、寝つきを良くする、など…を心身の健康に役立てたい場合には、100%ピュアな「精油(エッセンシャルオイル)」を選ぶようにしましょう。
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【湘南】気軽に楽しむアロマ | nico_tto~かおりの教室~
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